20代で起業して成功?失敗?退職前に知っておくべきリアルな話。転職して修行もアリ?!
「若いうちに挑戦したい」
「会社に縛られたくない」
という思いから、20代で起業を考える人が増えています。
確かに若さは最大のアドバンテージですが、甘くない面も多いのが事実。
本記事では、退職前に最低限知っておくべき現実/リスク/成功確率を上げる実務的な準備などについて、経験談を交えてご紹介します。
20代で起業するメリット・デメリットとは?

まずは、20代で起業するメリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリット:若さを生かせる!
- リスク許容度が高い:失敗してもやり直しやすい
- 学習速度が速い・柔軟性が高い:新しい技術やトレンドに順応しやすい
- ネットワーク構築の余地が大きい:同世代の起業家やコミュニティに入りやすい
- 会社員であれば、副業→起業へとスムーズに移行しやすい
デメリット:忘れがちな現実
- 資金・信用が足りない:個人信用や自己資金が薄いと資金調達で苦労
- 経験不足で意思決定ミスが生じやすい(契約、労務、税務など)
- 収入の不安定さと社会保障管理の負担(健康保険・年金)
- 孤独・メンタル負荷:相談相手が少ない局面がある
これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、次は実例を見ていきましょう。
2人の成功例・失敗例から学べるポイント

成功ケース:副業→スモールスタートで軌道に乗せたSさん(27歳)
- 当時、会社員としてマーケティング経験3年目。
休日にSNS運用代行を始め、半年で月5万円を安定獲得。 - 本業を続けながら1年で顧客5社を獲得し、ポートフォリオを整備。
- 副収入が生活費の30%を超え、顧客継続率が高かったため退職→法人化。
- 3年で年商が会社員時代の年収を上回り、事業拡大成功。
失敗ケース:準備不足で資金枯渇したTさん(25歳)
- IT系サービスのアイデアに賭け、貯金少なめで退職してフルタイムで開発。
- 顧客検証不足から、開発コスト膨張の後、資金ショートへ。
信用貸しも受けられず撤退に追い込まれる。 - アイデア段階で「顧客が本当にお金を払うか」を小規模で検証するべきだった。
この2人の例から、計画的な行動と資金の余裕が重要であることがわかります。
勢いで起業一本に絞るのではなく、スモールスタートを基本とし、長期的に様子を見ながらの拡大化が現実的でしょう。
起業前に必ずやるべき!10項目チェックリスト

Sさんのように、勢いと勘だけで退職→起業はNG!
以下の10項目をしっかり確認して、準備万端で起業に移りましょう。
- 市場検証(顧客検証)をしたか?
実際に支払う顧客がいるかをMVP(最小限の機能を備えた製品)で確認 - 最低6〜12ヶ月分の生活防衛資金はあるか?
収入が安定するまでの生活費を確保 - ビジネスモデル(収益化)のシンプルさは?
収益化までの期間とコストを試算 - 法務・財務の基礎は押さえたか?
個人事業か法人化か、税・社会保険・契約書の扱いなど - 事業に必要なコアスキルがあるか?
何が自分でできて、何を外注するか明確に - 最初の顧客はどこから来るか?
既存ネットワーク/SNS/プラットフォームなど - メンターや相談先は確保しているか?
同業者、創業支援センター、税理士、先輩起業家など - 最低限のマーケティング戦略はあるか?
顧客獲得コスト(CAC)と顧客単価(LTV)の見通しを立てる - 精神面を支える家族の同意は得られているか?
サポートが無いと続けにくい - 撤退ライン(いつ撤退するか)を決めているか?
客観的な中止基準を定めておく
事前準備:具体的なやることリストとタイムライン(在職中〜退職後)

フェーズA:在職中(12ヶ月〜)
- 小さく始める(副業案件や最小限のMVP)
- 基礎資金を積み立てる(月1〜2万円でもOK)
- 週次で学習・顧客検証の時間を確保(例:平日夜・週末)
- 税務・法務の基礎を学ぶ(開業届、青色申告、社会保険など)
- 起業家コミュニティに参加
フェーズB:決断期(3〜6ヶ月)
- 収入目標(例:副業収入が生活費の30%)を達成したら退職検討
- 退職時期(ボーナス、契約期間調整)を戦略的に設定
- 退職後の生活計画(保険・住居・生活費)を確定
フェーズC:退職後(〜12ヶ月)
- 早期にキャッシュフローを安定化(最初の3〜6ヶ月で黒字化を目指す)
- 法人化・会計処理の整備(必要なら税理士)
- 顧客獲得活動を集中的に実施(営業・マーケティングなど)
時間軸だけ見ると、ものすごく時間がかかりそうに思えますが、これくらい慎重に準備していく方がベターです。
慎重になりすぎて損をすることはありません。
特に、資金面や顧客獲得状況に注意して行動しましょう。
転職エージェント活用で、ぬかりなく備える!

「いずれは起業したい」
「自分の力で仕事を作りたい」
そう考えていても、いきなり会社を辞めて起業することにはリスクが伴います。
実際、多くの20代起業家の中にも「転職を経て力をつけてから独立」する人がいます。
ここでカギになるのが、転職エージェントの活用です。
エージェントは「転職のためのサービス」と思われがちです。
しかし、実際には 「キャリア設計の相談相手」 としても非常に頼れる存在です。
エージェントを活用する3つのメリット
1. 自分の市場価値を客観的に把握できる
あなたの経験・スキルをもとに、どんな業界でどのくらいの年収が期待できるか、具体的なデータをもとに提示してくれます。
これにより、「今の自分はどの位置にいるのか」を冷静に把握できます。
2. 起業に必要なスキル・経験を積める職場を提案してくれる
起業前の「修行期間」として、実務経験を積むため転職を選ぶのも一つの戦略です。
たとえば、将来Webマーケターとして独立したい人なら、広告代理店やベンチャー企業で更なる実践的な経験を積むと良いでしょう。
エージェントはこうした「次につながる転職」を一緒に考えてくれます。
3. 起業と転職、どちらの選択が自分に合うかを整理できる
エージェントに相談することで、
「自分が今すぐ起業すべきか」
「一度転職してからの方がいいか」
を、プロの視点からアドバイスしてもらえます。
「勝てる戦略としてのキャリア設計」を立てられるのが、エージェント相談の大きな利点です。
まとめ:焦らずキャリアを設計しよう

20代は、可能性が無限に広がっており、挑戦し放題の時期です。
ただし、「挑戦=勢いだけで動くこと」ではありません。
大切なのは、
- 自分の市場価値を理解し
- どんな経験を積めば将来の武器になるかを考え
- 最適なタイミングで行動に移すこと
です。
転職も、起業も、ゴールではなく「キャリアを育てる手段」に過ぎません。
焦らず、でも確実に自分の力を積み上げていけば、あなたの未来は何度でも描き直せます。
今すぐ退職する必要はありません。
まずは、自分の市場価値を知り、キャリアの選択肢を整理することから始めましょう。
転職エージェントとの対話は、きっとその第一歩になるはずです。

